カオヤイの最高峰のKhao Kiewへ行く途中、ガビチョウ類の声を聞く。車を止めて、ササやぶに目を凝らすが何も見えない。チラッと見え隠れするのは、White-crested Laughingthrush(ハクオウチョウ)。Green Magpie(ヘキサン)やLarge Scimitar-Babbler(オオマルハシ)の声も聞こえるとRattaponは言うが、姿は見えない。葉陰から姿を見せたのはWhite-browed Scimitar-Babbler(マミジロマルハシ)。下に曲がった嘴と白い眉斑が個性的だ。 山頂には10時半着。サイチョウや猛禽類が見られるらしいのだが、この日は特に何もなし。若いGrey-backed Shrike(セアオモズ)が愛想よく出迎えてくれただけだ。 お昼はキャンプ場の近くの食堂へ。久しぶりにグエイチャオは美味い。東南アジアは食べ物が美味く、安いので、日本人バードウォッチャーには絶好の探鳥旅行先と思う。 午後から少し森の中を歩く。「季節が良ければ、Blue Pitta(アオヤイロチョウ)が見られるんだけど・・・」今日は声もしない。Abbott’s Babbler(ハシブトムジチメドリ)、White-crested Laughingthrush(ハクオウチョウ)、Green Magpie(ヘキサン)などの姿が見られる。Long-tailed Broadbill(オナガヒロハシ)の声がしたが、姿は見られなかった。黄色いお腹の目立つムシクイが目の前の枝に止まった。灰色の顔と白い愛リングがはっきりと目立つ。図鑑で確認すると、Grey-cheeked Warbler(アゴジロモリムシクイ)のようだ。 その後しばらくなにも出ず、退屈していたが、川沿いのヤブから何か飛ぶ音がした。ラタンの間から見えたのは、真っ赤なRed-headed Trogon(ズアカキヌバネドリ)のオスだった。時々飛んで、バシャッという水音が聞こえるが、どうやら水浴びをしているらしい。Ratiporn曰く、近くに巣があるのではないかとのこと。 ズアカキヌバネドリに出会って、少し鳥運が良くなったのか、その後、Two-barred(フタオビヤナギムシクイ)、White-tailed(オジロムシクイ)、Sulphur-breasted (マユグロムシクイ)等のムシクイ類やサンショウクイ、Swinhoe’s Minivet等を含む群れに出会い、少し鳥を見た気になった。 その後、昼食時に探してダメだったfig(イチジク)のなる木に行き、ゴシキドリ探し。Thick-billed Flowerpecker(ハシブトハナドリ), Yellow-vented Flowerpecker(ムナフハナドリ)に混じって、Blue-eared Barbet(アオミミゴシキドリ)の姿が見える。マレーシアの個体と比べると、少し大きく、黄色い斑がよく目立つ。入れ替わり立ち代り姿を見せるゴシキドリを見ていると、一回り大きめのゴシキドリが目に付いた。青い顔に黒いあごひげが目立つMoustached Barbet(クロヒゲゴシキドリ)だ。さらに、もう一回り大きなゴシキドリもやってきた。Green-eared Barbet(ミミアオゴシキドリ)である。樹高せいぜい5mの木に10羽以上ものゴシキドリが集まっているのはなかなか壮観だ。 この木のうわさは地元のバードウォッチャーの間でも広まっているそうで、私たち以外にも二人のバードウォッチャーがやってきて、熱心に写真を撮っていた。タイでは、特に若い世代の間でバードウォッチングの人気が高まっており、ニコンやキャノンのカメラを持ち、スワロフスキーやツアイスの望遠鏡でデジスコを楽しむバードウォッチャーが多いのだそうだ。ただ、写真を撮るばかりで鳥のことを全然知らないとか、巣の写真を撮る人が巣の主に営巣を放棄させたとかいうような話を聞くと、どこかの国と同じだなと思わされた。 |
|
マレーシアの鳥 | キナバル山探鳥記(2005年) |
マレーシアのジャングルの鳥 | スカウ探鳥記 |
マレーシアの山の鳥 | ダナム・バレー探鳥記1 |
マングローブの鳥 | ダナム・バレー探鳥記2 |
マレーシア半島の探鳥案内 | ダナム・バレー探鳥記3 |
マレー半島の野鳥報告 | ダナム・バレー探鳥記4 |
ランカウィとキャメロン高原探鳥ツアー | タビン探鳥記 |
ゲンティン高原とクアラセランゴール探鳥ツアー | ボルネオでの探鳥 |
キナバル探鳥旅行(2001年) | タイ北部ドイ・インタノン探鳥記 |
Menuへ |